ようこそ卓球地獄へ
ようこそ卓球地獄へ 卓球マニア養成ギプス (卓球王国ブックス) [ 伊藤条太 ]
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昨日は卓休日(仲間がよく使います。)なので、
家にこもって音楽を聴きながら、
卓球王国で奇天烈逆もーションを連載している
伊藤条太さんの著作を読み返していました。
これ何がすごいかって、まず、前書きがすごいのです。
以下前書きから。
卓球教室でコーチから送られるボールを打つと不思議なくらい入り、
コーチも「筋がいい」と言ってくれるので、
この調子で上達すれば経験者に追いついて
一泡吹かせることも夢ではないのではと思う。
ところが生徒どうしでゲームをしてみると
入らないどころかまったく教えられたとおりに
打つことができず失意の底に沈む。
メチャクチャな試合ではあったが勝つには勝ち、
それが思いのほかうれしく今度は有頂天になる。
中略
半年、一年と過ぎるうちにだんだんとボールに対応ができるようになり、
試合でも勝てるようになってくる。
こうなるといよいよ本格的に卓球にのめり込み、
家でも外でも素振りを頻発するようになる。
しかし初めて出た市民大会で見たこともない
”カットマン”と、聞いたこともない”粒高”のジイさんに
今まで身に着けた技術をほとんど何一つ発揮できずに負け、
試合後の笑顔はこわばりトイレで泣く。
共感できすぎです(笑)
そして著者の伊藤条太さんの昔話がこれまた秀逸。
中学に入ると迷わず卓球部に入ったが、
そこは恐ろしい先輩たちの巣窟だった。
中略
毎朝の部室そうじに先輩より遅く来たら
ビンタという部だった。
ビンタされたくないので七時前に部室に行くと、
すでに先輩がいた。
ビンタしたさに、六時に来たという。アホだ。
他にも数々の仰天エピソードや、
数々の世界のプレイヤーの逸話、
そして心温まるものまで。
図書館にあったらぜひ手に取っていただきたい一冊。
声を出して笑うこと請け合いです。
なお、以下新作。
卓球天国の扉 [ 伊藤条太 ]
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