卓球用具の理解@EmRatThich
最近、どうやってラケットとラバー選べばいいかという質問をよくうける。
そこで、今回知識をシェアしようと思う。
中国人コーチの視点から。
中国人コーチは、用具の知識半端ない。
だから、初心者の子供来たら
プレイスタイルを聞いて、コーチが用具を選ぶ。
ヨーロッパではコーチが選んだりしない。
なので、中国人コーチが用具を見たら、
すぐにプレイスタイルが分かる。
ラケットはラバーより重要。
ラケットはプレイスタイルの
80%を決める。
ラバーは20%くらい。
一般的に5種類のブレードタイプがある。
1.バルサ
2.檜単板
3.5枚、7枚合板
4.カーボン
5.ALC,ZLCブレード
バルサブレードは弱く打つと軟らかくて軽い。
コントロールがよい。
強く打つとリバウンドが早くて、
つかむ時間は短く、スピンもかけづらい。
バルサはブロック主体、表ソフト(粒高含む?)には良い。
しかし、台から離れた現代のドライブ主体では
うまくドライブできない。
主に前陣で使われる。ドライブ向きではない。
檜単板は、早い攻撃が好まれている
韓国と日本でつかわれている。
この種類のラケットはペンホルダーで使われている。
檜の表面がソフトであるため、ソフトな打球感。
しかし、厚みは非常に厚く、パワフル。
打者向け、ブロックもよい。
コントロールドライブがベストとされている現代卓球において、
中国で好まれる木材合板。
中国選手はフィーリングの良いラケットと
とても硬いラバーでプレイする。
このラケットは中陣からドライブするのにとてもよい。
通常、柔らかく、大きなブレードサイズ、そして球持ち(安心感?)が良い。
球持ちは中国が卓球を席巻しているカギだ。
カーボン。
ハードな上板で最も早い 。
打者又はパワードライブ打者にはとてもよい。
しかし、フィーリング(打球感)はとてもよくない。
初心者向けではない。
台から離れたとき、ドライブが難しい。
スマッシュは良い。
とても早いラケットだがスピンは少ない。
ZLC,ALCは、クラシック木材合板に
台から離れたときにパワーを加えるために添加された。
しかし、打球感は木材合板を維持している。
この種類のラケットが現在はベストといえる。
しかし、プラスチックボールになって、
スピンがかかりにくくなった。
中国選手はより強くヒットするため、
固いラバーを使う傾向にある。
これらのラケットは
色々なパラメータ(変数)をもっている。
厚さ、面の大きさ、グリップ、木材のクオリティ、合板構成・・・
しかし、いつでもある特定のプレイスタイルに結びついている。
中国の用具に関する哲学をご紹介しよう。
もし、あなたが初級者でできるだけ早く卓球を学びたいなら、
ベストのラケットは、オールラウンドまたはオールラウンド+の
木材合板ラケットだ。
これは、ベストな打球感を備えており、
ボールにスピンをかける技術を学ぶ際に、
あなたの卓球技術を改善してくれるだろう。
いくらかの西欧のプレイヤーは、
用具厨になりすぎ。
彼らはあまりにも用具を変えすぎる。
重要なのは、ラケットに慣れるまで
6か月は必要だということ。
もっと、技術や戦略の面に注力し、
古いラケットを使いつづけるべきだ。
ワルドナーは古いラケットでいくつもの王者になった。(WSC画像)
サムソノフも古いラケット使っている。
何も特別ではない良いコントロールの木材合板ラケット。
しかし、彼は卓球の戦略を理解している。
彼は偉大な壁、グレートブロッカー、
良いコントロールプレイヤーだ。
用具を変えるのをやめて、卓球をもっとエンジョイしよう。
シュ・シンもそうだ。
古い傷ついたSTIGAのブレードを使っている。
特別でもないOFF-の木材合板ラケット。
しかし、これはよい打球感を持っており
パワフルな打球とクレイジーなスピンを生み出す。
このラケットは彼のスタイルに合っている。
あなたもプレイスタイルを理解し、それにあったラケットを選ぶべきだ。
中国の子供たちは、中後陣からのドライブスタイルを学びたがる。
そこでコーチはオールラウンドの木材合板ラケットを与える。
トレーニングで子供たちが上達するにつれ、
オールラウンド→OFF- →OFFへと
ラケットをアップグレードしていく。
しかし、アップグレードには時間がかかるし、
コーチの承認なしにはできない。
いくつかの西欧の国々、
USAやヨーロッパでは、強く打つために
カーボンラケットを欲しがる。
速いが、それ以上にコントロールできない。
技術は上達しないし、球持ちも非常に悪い。
ボールに回転もない。
それゆえ、ノーコントロールだ。
そして、パワフルさもない。
パワフルさは、回転の後にやってくるのだ。
こんな質問を受けた。
「いつラケットとラバーをアップグレードしたらいいの?」
重要なのは、以下の通り。
1.ほとんどラケットをコントロールできるようになり、パワーが足りないと思った時、ラバーを早いものに変えることができる。
2.より早いラバーに買えたとき、それでもイメージ通りにパワーが伝わらない場合、ラケットを変えるべきだ。
3.しかし上の2つのどの場合でも、5球思い切り打って、4球が相手コートにきちんと収まらないといけない。3球ならアップブレードすべきではない。技術を見直すべきだ。
覚えておいてほしい。
ラケットはボールを感じるもの。
ラケットは球持ちを感じさせてくれて、
ボールにスピンをかけさせてくれる。
それでラバーはスピードをボールに乗せれる。
もし、回転なしで打ったら、
あらぬ方向に飛んで行ってしまう。
飛ばないラケットで卓球をエンジョイしよう。
もし、ボールに回転を加えたなら、
スピードは速くなるだろう。
スピン無しなら、打球感なし、たくさんのエラー、そして面白くない。
私は、このビデオが用具をころころ変える
用具変更病を止めることを願っている。
よい打球感とコントロールの良いオールドラケットを使い、
戦略と技術を学び、卓球を上達させ、
もっと楽しく、幸せな卓球を。
次の質問。
「用具を変更したくないんだけど、プラボールに問題があって。」
プラボールはとても硬い。
回転をかけるのに苦労する。
ちょっと強く打たないといけないし。
遅いし、スピンもかかりにくい。
そこで2つの解決策だ。
・体を鍛えよう。もっと強く打つために。
足、おしり、腰から。
・もっと硬いラバーを使おう。
フォアもバックも。
以上。